脂漏性皮膚炎の治療まとめ > 脂漏性皮膚炎の基礎知識
脂漏性皮膚炎とは?
脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)は、主に頭や顔のTゾーン、陰部など皮脂の分泌が活発な箇所にカユミや炎症を引き起こす病気のことです。

主な症状を挙げると)
  1. 主に頭やTゾーンなどの毛穴から黄色い脂の塊が出る
  2. 頭皮や顔・耳、股、背中、腋の下などに炎症やカユミがある
  3. 患部の皮がむけたり、頭などから大量の脂やフケが出る
などです。

これらの症状がある場合は、まず皮膚科の診療を受けることをおすすめします。
ただし注意すべきことは、皮膚科で診察を受けたとしても、必ずしも適切な治療を施されるとは限らないということです。
脂漏性皮膚炎の治療はまだ完全に確立しておらず、処方される薬なども皮膚科によってバラバラなのが現状です。
脂漏性皮膚炎は脱毛や顔の炎症などによってつらい思いをすることも多い病気ですが、それに対応する皮膚科医の姿勢にギャップを感じることがあることもまた事実だと思います。
そのためにも、全て医者まかせにせず、病気についての知識を深める努力も必要です。
私はネットの情報を活用し、ありとあらゆる方法を試し、ようやくこの病気が気にならないまでに症状が改善しました。

脂漏性皮膚炎と真菌
脂漏性皮膚炎といえば以前はなかなか治りにくく、ステロイドを使って一時的に炎症を抑えてもすぐに再発してしまったりして、完治させることが困難な病気とされていました。しかし最近になって、脂漏性皮膚炎の人の患部に真菌(マラセチア属真菌)と呼ばれるカビの一種が異常に繁殖していることがわかり、ニゾラールや抗真菌シャンプーなどの抗真菌剤の使用が効果的であることがわかってきました。この菌は常在真菌とも言われるように人間なら誰の皮膚にも存在しますが、脂漏性皮膚炎の人は、過剰な皮脂(毛穴から出る黄色の塊は皮脂が真菌によって分解されたもの)の分泌や免疫力の低下などさまざまな要因からこの真菌の増殖が抑えられなくなってしまっていると考えられます。
免疫力低下の原因としては、不規則や生活や食事、過度のストレスや疲労、肥満、気候変動、ほかにHIVやパーキンソン病などが考えられます。
塗り薬で症状を抑えるとともに、食生活や生活環境の見直しになどよって免疫力を高め、過剰な皮脂を抑制して脂漏性皮膚炎を治すことができるのではないかと思います。
※真菌以外の要因で炎症を起こしている場合もあるので、まずは皮膚科医で検査を受けることをおすすめします。
マラセチア属真菌
マラセチア属真菌

<抗真菌作用のある成分>
ケトコナゾール(ニゾラールローション、ニゾラールシャンプー)、硝酸ミコナゾール(コラージュフルフルシャンプー)、ティーツリーオイル(ティーツリーオイルシャンプー) その他
脂漏性皮膚炎と腸内環境
脂漏性皮膚炎と胃腸の健康は大きく関係しているのではないかと思います。具体的に言うと、この病気の人は胃や腸の活動が弱り、腸内の悪玉菌が多い状態になっているのではないか、という仮説です。実際、この病気の人は胃腸が弱く下痢を起こしやすいという話を多く聞きます。冷たい物や甘い物、辛い物、油っこい物などをなるべく控え、胃腸にやさしい食生活を心がけることで、炎症ができにくい体に改善できるのではないかと思います。私も長い食生活の節制を続けてきましたが、最近になって目に見えて皮脂(毛穴から出る脂の塊)の量が減り、多少甘い物などを食べても炎症ができにくい体になってきました。脂漏性皮膚炎完治のカギはやはり腸内環境の改善にあるのではないか、と思います。
参考文献

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